自民党安倍派(清和政策研究会)は31日、党本部で開いた派閥会合で、新たな体制を決定した。
これまで会長代理を務めてきた塩谷立元文科相を「座長」とした上で、新設した意思決定機関・常任幹事会に、衆参15人の議員が常任幹事として就任する。これまでの塩谷氏と下村博文元文科相らベテラン議員を中心とした体制から、今後は合議制による派閥の運営となる。
総会後に取材に応じた塩谷氏は、衆院9人、参院6人の計15人の常任幹事メンバーを公表した上で「いろんな経緯があり、このメンバーにお願いすることになった。これからの時代に合う人と思っている。ぜひ常任幹事の皆さんに力を発揮していただきたい」と述べた。
15人という規模が多いとの指摘があると問われると「多いというのは私も、そういう感じを持っている」と漏らした上で、さまざまな意見を反映した結果だと強調。「これからの運営については、数が多い分、大変になるという思いがあるが、結束をしていきたい」と訴えた。
下村氏がメンバーから外れたのは、今も派閥に強い影響力を持つ森喜朗元首相との関係が影響しているとの見方が強い。塩谷氏は「下村さんとは、何回か話し合いをした。いろんな経緯の中でこういう方針で決めさせてもらった」と述べるにとどめた。「世代交代が必要。それで新しい会長をと呼びかけたが(今は)なかなかそういう存在がいなかった」「下村さんには何らかの役割で協力をしていただきたい」と話した。
当面の新体制は決まっても、安倍晋三元首相を継ぐ新会長が決まる見通しは依然立っていない。塩谷氏は「いつまでにという時期は申し上げない」と述べ、新会長選出の時期や見通しには、詳しく触れなかった。
常任幹事会メンバーは衆院は塩谷氏、高木毅国対委員長、松野博一官房長官、松島みどり元法相、西村康稔経産相、柴山昌彦元文科相、稲田朋美元防衛相、西村明宏環境相、萩生田光一政調会長の9人。参院は世耕弘成参院幹事長、橋本聖子元五輪相、野上浩太郎元官房副長官、末松信介参院予算委員長、山本順三元国家公安委員長、岡田直樹沖縄北方担当相の6人。