埼玉・本庄の5歳児虐待死、母親に懲役12年求刑…同居の男には懲役15年

埼玉県本庄市で2022年3月、住宅の床下から柿本歩夢ちゃん(当時5歳)の遺体が見つかった事件で、傷害致死や死体遺棄などの罪に問われた母親の柿本知香被告(31)と、同居人の無職丹羽洋樹被告(36)の裁判員裁判が1日、さいたま地裁(北村和裁判長)であり、検察側は柿本被告に懲役12年、丹羽被告に懲役15年を求刑した。弁護側は、それぞれ懲役4年と懲役8年が妥当だと主張し、結審した。判決は8日。
起訴状などでは、両被告は丹羽被告の内縁の妻、石井陽子被告(55)(傷害致死罪などで起訴)と共謀し、22年1月18日に本庄市の自宅で歩夢ちゃんを床に複数回投げ飛ばすなどして死亡させ、19日頃に遺体を床下に埋めたとしている。21年1~5月には、歩夢ちゃんを雨水タンクに閉じ込めたり猫用ケージに監禁したりしたとされる。
柿本被告は元夫からの暴力を理由に歩夢ちゃんとともに家を出て、保育園の「ママ友」の紹介で21年1月頃から石井、丹羽両被告の家で同居していた。
検察側は論告で、「(両被告が)約1年間という長期にわたり、しつけと称し、体格、力ではるかに劣る歩夢ちゃんに強度で 執拗 な暴行を加えた」と、常態化していた虐待行為を厳しく非難した。弁護側は、暴行は石井被告の指示だったなどとし、情状酌量を求めた。
自宅の床下からは、石井、丹羽両被告と過去に暮らしていた高齢女性の骨も見つかり、石井被告は女性の死亡を隠して年金などを不正受給したとして、詐欺罪でも起訴されている。

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