36人が死亡、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人や殺人未遂など五つの罪で起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判の初公判が5日午前、京都地裁(増田啓祐裁判長)で始まった。事件で重いやけどを負った青葉被告は車いすに乗って出廷した。
起訴状では、青葉被告は19年7月18日午前、京都市伏見区の京アニ第1スタジオにガソリンをまいて放火し、36人を殺害、34人を殺害しようとしたなどとされる。34人のうち32人は重軽傷を負い、他の2人にけがはなかった。
青葉被告も全身に大やけどを負って意識不明の重体となったが、その後に意識が回復。京都府警が20年5月に逮捕し、京都地検は半年間の鑑定留置で精神鑑定し、同12月に起訴した。その後、弁護側の請求で2度目の精神鑑定も行われた。
判決は来年1月25日に予定されており、公判は▽経緯と動機▽刑事責任能力▽量刑――の3段階に分けて進められる見通し。被害者参加制度を利用する遺族が、青葉被告に直接質問する機会も設けられる予定。