沖縄県警浦添署は7日、乾燥大麻約0.1グラムを所持したとして、本島中部の中学3年生の少年(14)を大麻取締法違反(所持)の疑いで8月3日に逮捕したと発表した。少年は自ら使う目的で持っていたと供述し、「自分の物です」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は6月28日午前8時25分ごろ、沖縄本島中部の公園で、乾燥大麻約0.1グラムを所持していた疑い。
署によると、近くにいた人から「少年たちが公園で寝ている」と通報があり、駆け付けた警察官が職務質問した。
公園内にいた少年4~5人の所持品を検査したところ、少年1人のポーチから巻き紙に包まれた乾燥大麻を発見したという。
後日、家宅捜索した少年の自宅でも若干量の乾燥大麻が見つかったという。署が入手経路などを詳しく調べている。
県警によると、今年4月末までの大麻取締法違反の摘発人数は56人で、過去10年で最多だった2022年に近いペース。このうち10~20代が35人と6割以上を占め、若者の間でのまん延が懸念される。
■低年齢化に強い危機感 半嶺教育長
中学生が大麻を所持した容疑で逮捕されたとの知らせに、県教育委員会の半嶺満教育長は「衝撃を受けており、薬物乱用の低年齢化に、改めて強い危機感を抱いている」とのコメントを発表した。「学校や家庭、地域、警察など関係機関と危機感を共有し、薬物乱用防止教育の徹底に努める」とした。
県小・中学校長会の宮國義人代表会長(那覇市立銘苅小校長)は「薬物乱用防止は小学生の頃から計画的に教えている」と説明する。「フォローが行き届いていなかったかと思うと残念で悲しい。ある意味で生徒も社会の被害者なのかもしれない」と声を落とした。