東京都狛江市の住宅で1月、住人の大塩衣与さん=当時(90)=が暴行を受け死亡した事件を指示したとして、警視庁は12日、強盗殺人と住居侵入の疑いで、広域強盗事件を「ルフィ」などと名乗り指示したとされる今村磨人容疑者(39)=強盗致傷罪などで起訴=ら男4人を再逮捕した。いずれもフィリピンから強制送還された特殊詐欺グループの幹部。
広域強盗で唯一死者が出た事件の発生から約8カ月。警視庁は4人が収容されていたフィリピンの入管施設から指示したと判断。合同捜査本部を組む広島など4府県警とも連携し、他の事件の指示役特定も目指す。
警視庁によると、残る3人はいずれも特殊詐欺に絡む窃盗罪で起訴された渡辺優樹(39)、藤田聖也(39)、小島智信(45)の各容疑者。「キム」や「ミツハシ」「シュガー」を名乗る男が匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」の通話機能で現場の実行役らにイヤホンを通じて指示をしていたことも分かった。警視庁は今村容疑者がミツハシとみている。小島容疑者は実行役を集める役割だったとみられる。