宮崎県警は9月6日、30代の知人女性に性的暴行をくわえ、怪我をさせたとして宮崎市議の西本誠容疑者(37)を不同意性交等致傷容疑で逮捕した。西本容疑者は「スーパークレイジー君」の名でSNSでは有名だった。事件について社会部記者が語る。
「西本容疑者は9月3日の午前3時30分過ぎ、女性を宮崎市内のラブホテルに連れ込んだ。部屋に入室するや、女性を同意なくベッドに押し倒し、唇や耳、首元を舐め回し、服の上から胸部などを触ったという疑いがもたれている。女性は抵抗し、部屋から逃げ出したが、ホテルに入るまでに西本容疑者から腕を引っ張られたり、部屋で受けた暴行で全身打撲など約7日間のけがを負ったというもの。その後、女性から被害届が提出されている」
事件当日、西本容疑者は友人と日が変わる前から宮崎市内の飲食店で飲んでいた。被害女性と会ったのは、23時30分ごろに飲み直しに訪れたとあるキャバクラ店。市内の飲食店経営者によると、「この店はまだ出来たばかりなんですが、市内でも有名で。その理由がキャバクラには珍しい完全個室。芸能人や有名スポーツ選手がこっそり訪れています」という。そのため、市議の西本容疑者にとっては都合の良い店でもあったが、それ以上に愛着のある店だった。西本容疑者の妻が語る。
「(被害)女性と私は知人で、このキャバクラで一緒に働いていました。事件当日は主人と友人2人、私、(被害)女性の5人でお店で飲んでいました」
閉店時間の午前1時を迎え、お開きに。妻は帰ることにしたが、被害女性は西本容疑者とアフターにいくことになったという。
「私はその女性に『主人と2人きりになるとトラブルになるから、2人になったらすぐ帰ってね』とロッカールームで念を押しました。そして、その後に連絡をくださいとも言っていました」
しかし、実際にはその後、西本容疑者は被害女性と2人きりで2軒お店をはしごしたという。その後、2人がラブホテルに行き、事件が起きる。西本容疑者は送検の際に報道陣に向けて「暴力してないよ。暴力だけはマジでしてないからね。暴力とか殴ったり本当にしてないからこれだけは言うよ」と大声で訴えかけていた。
西本容疑者と接見した加藤博太郎弁護士に話を聞いた。
「被疑事実と、実際の経緯があまりにもかけ離れていると感じています。不同意性交等致傷罪という極めて重い罪ですが、西本さんの認識としては違うところもあるとうかがっています。強引に関係を迫ったということもありませんし、例えば服を脱がせたとか、そういったこともないそうです。傷の程度ですが、7日間の安静加療を要する見込みの全身打撲、左手挫創、左ひじ挫創の傷害となっており、宿泊施設の部屋から出ていった後に転倒してけがをされたんじゃないかということを西本さんとしては話していました。
ただ、こういった事件になり、女性を傷つけてしまったということもあると思うので、被害者の女性に対しては、誠実に向き合いたいというのが、西本さんの希望とうかがっています」
今後の捜査が待たれるなか、市議会には9月11日、辞職勧告決議案が提出され、全会一致で辞職勧告決議案が可決されている。法的な拘束力はないものの、有権者である市民からも厳しい視線が向けられている。
西本容疑者の妻は強い口調でこう語る。
「主人の潔白を絶対に晴らしたいと思っています」