転職先に名刺情報 個人情報保護法違反容疑で逮捕 「データベース提供」で全国初 警視庁

元の会社の取引先の名刺情報のデータベースを転職先に提供したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は、個人情報保護法違反などの疑いで、埼玉県川口市の会社員、人見正喜容疑者(43)を逮捕した。調べに対し、「転職先の営業に使えると思った」と容疑を認めている。
サイバー犯罪対策課によると、人見容疑者は、建築業の人材派遣会社でシステム担当として勤務していたが、令和3年7月に同業他社に転職。前の会社では、社員が収集した取引先などの名刺情報を名刺情報管理システムでデータベース化していた。
逮捕容疑は3年6月、前の勤務先の名刺データベースにあった女性社員のパスワードなどを、転職先の男性社員に提供し、閲覧できる状態にしたとしている。
人見容疑者も3年6月~4年9月、女性社員の情報でデータベースに不正にアクセスしたとしている。転職先の企業では、不正に入手した名刺情報を使って成約につながった例もあったという。
同課によると、個人情報保護法の個人情報データベース提供容疑で逮捕するのは全国初という。

シェアする

フォローする