国の目標値を超える「有機フッ素化合物」 京都・綾部市の犀川から検出 上流の事業者からの放流水が原因か

京都府は、綾部市を流れる犀川から、国の目標値を超える有機フッ素化合物が検出されたと発表しました。
京都府は国の通知に基づき、2021年度から府内の河川の48の地点で、有機フッ素化合物について年1回、水質検査を実施しています。
府によりますと、8月に実施した綾部市の犀川での水質検査で、国の暫定目標値を超える(=水1リットル中、10億分の50グラム)「PFOS」「PFOA」と呼ばれる有機フッ素化合物の一種が検出されたことが、14日に分かりました。
水を採取した地点の上流にある事業者からの放流水が原因とみられることから、京都府は水処理の改善を指示済みで、完了後の21日にあらためて検査を実施する予定です。
周辺の地下水も調査する予定で、地元の綾部市を通じて井戸の所有者に、結果判明までは念のため飲むことを控えるよう注意喚起しています。
なお、水道水は水質検査済みです。
PFOS・PFOAのほか「PFAS」とも呼ばれる有機フッ素化合物は、濃度が高いと人体に有害な可能性があるとされていて、国は「水を一生、毎日2リットル飲んでも、健康に悪影響が出ないと考えられる」数値を暫定目標値として設定しています。
どの程度の量が体に入ると影響が出るのかは、まだ詳しく分かっておらず、国は専門家会議を設置して研究を進めています。

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