東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出開始から1カ月以上が過ぎたことを受け、福島県漁業協同組合連合会(県漁連)の野崎哲会長は28日、懸念された風評について「今のところ、消費者は冷静な判断をしてくれている」と述べ、風評は起きていないとの認識を示した。この日、いわき市で開かれた県漁連組合長会議の終了後、記者団の取材に答えた。
東電は8月24日から9月11日にかけ、1回目の海洋放出を実施。放射性物質のトリチウム濃度は、国の安全基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)を下回っていることが確認された。
野崎会長は「当初の計画通りの結果で良かった。このまま緊張感を持って臨んでほしい」と話した。【柿沼秀行】