補償請求者325人中、在籍確認は約150人 ジャニーズ性加害

ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長(2019年死去)による性加害問題で、被害者478人のうち325人が補償を求め、そのうち在籍確認がとれたのは現時点で約150人であることが明らかになった。同事務所が2日の記者会見で公表した。
同事務所は9月13日付で元裁判官の経歴を持つ弁護士3人で構成した「被害者救済委員会」を設置。同月30日までに478人から被害の申告があったとした。「必ずしも全員が補償を求めているわけではない」ことから補償請求者は325人に上るという。
被害者の認定方法について、同事務所の法令順守担当となった山田将之弁護士は「過去の資料や、申告者が提供する資料などに基づき、過去に在籍していたか、もしくは現在在籍しているかを確認する」と説明した。
その上で、被害者救済委員会が申告者の聞き取り調査などに基づき補償額を算出。その額を被害者に和解案として提示し、協議を進めるという。最終的な補償総額や対象人数は「適切な時期に公表する」とした。
一方、再発防止について、山田弁護士は「弊社はグループ内外を問わず、二度と人権侵害を看過せず、人権尊重責任を果たしていくため、グループ人権方針を策定した」と説明。内部通報制度も見直したとした。
今年4月に導入した内部通報制度で対象外となっていた所属タレントも対象に含めることにし、外部の弁護士に委託して「外部受付窓口」を設けるとした。
また、人権問題に精通した外部の弁護士らで構成する「外部アドバイザリー・ボード」を設置する。山田弁護士は「『SMILE-UP.』社の人権重視の取り組みについて外部から監視と助言を受け、人権尊重、法令順守のために適宜施策の追加や改善などを図っていきたい」と話した。【デジタル報道グループ】

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