「社会に必要とされない悪人になればいい」東大前刺傷事件で当時高校2年の男が述べる 東京地裁

去年の大学入学共通テスト当日、高校2年だった男が受験生らを刺した事件の裁判で被告人質問が行われ、事件の動機について「社会に必要とされない悪人になればいい」と語りました。
「被害者のお三方、居合わせた受験生など、ご迷惑おかけしたことを後悔しています」
きょう、法廷で小さな声で謝罪の言葉を述べた19歳の男。高校2年だった去年1月、大学入学共通テスト当日に、試験会場だった東京大学の前で受験生ら3人を包丁で次々と刺したとして、殺人未遂の罪などに問われています。
これまでの裁判で検察側は…
検察側(動機について)「医師になるため東大理三進学を希望していたが、成績が落ちて自暴自棄に陥った。無差別に人を殺害し、赤門に放火したうえで、割腹自殺をしようと考えた」
一方、弁護側は刑事処分ではなく保護処分が相当だとして、家庭裁判所での審理を求めています。
きょうの被告人質問では、本人の口から動機が語られました。
弁護人「どうして偏差値の高い大学を目指した?」当時高校2年生の男「高校に落ちた自分が許せなくて、挽回してやるという気持ちでした」
しかし、高2から成績が下がり、自殺を考えるようになったといいます。
当時高校2年生の男「社会で必要とされない悪人になればいい。自責の念にとらわれて死に切れると思い、事件を起こしました」
午前の法廷に出廷した男の友人が「大学受験が全てではない」、「高い志を持って更生してほしい」と証言すると、男は涙ながらに聴いていました。

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