1966年に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人が殺害された事件で死刑確定後、裁判のやり直しが決まった袴田巌さん(87)の再審公判に向けた裁判所、検察、弁護側による第6回3者協議が27日、静岡地裁で開かれ、初公判の期日について10月27日で合意した。協議後、弁護団が明らかにした。
弁護団によると、前回協議で地裁は、初公判を10月27日に開き、来年3月末までに結審する案を検察、弁護側に提示。今回の協議で、それぞれの検討結果を踏まえ議論する方針を示していた。
袴田さんの再審を巡っては、東京高裁が今年3月に開始を決定し、検察が特別抗告しなかったため確定。検察は7月、再審公判で有罪立証する方針を表明し、確定判決が犯行着衣と認定した「5点の衣類」に付着した血痕の赤みに関して、専門家の共同鑑定書など新たな証拠を提出する考えを示している。