福島第一原発の処理水の海洋放出を巡り、立憲民主党の泉代表は25日の会見で岸田首相について「議論から逃げる力が発揮された」と批判した。
泉代表は会見で、漁業関係者が反対姿勢を崩さない中で処理水が放出されたことについて、「関係者の理解なしに処理水をいかなる処分もしない」という2015年の政府の約束が破られたと指摘した。その上で、政府は漁業者との対話や説明が不足しているとして、「大変遺憾であり、政府のやり方は間違っている」と批判した。
さらに、岸田首相について、20日に福島県を訪問し原発を視察した際、地元の漁業関係者と対話をしなかったことを「不誠実」と批判し、「岸田総理は、就任以前から『聞く力』と言ってきたが、議論から『逃げる力』が最近目立っている。『逃げる力』ばかりが発揮されている」と揶揄した。
一方、日本全国の海産物の禁輸を決定した中国についても、「まったく科学的根拠や冷静さを欠く措置だと思っています。中国政府はこの措置を撤回するべきだ」と批判し、「中国の国民が日本の海産物を食べられなくなる、それはむしろ残念ですね」と述べた。