〈津市教頭・不倫総勢16人〉「妻の顔は2点、愛人1号は1点、2号は3点…」教員手帳に容姿やプレイ内容を点数付けして書き込んでいた小学校教頭の「更迭」求めて市民が署名も提出

三重県津市の市民団体が今年9月、同市の小学校に勤める教頭A(50代)の即時更迭を求める要望書を、津市役所ならびに津市教育委員会に提出した。市民から「子どもを守る学校で働く資格がない」と批判されたAは、これまで16年間にわたり、同市の教職員をふくむ8人と不倫関係にあったことを地元新聞が報じ、ネットでも話題になっていた。しかし集英社オンラインが取材を進めると、実際には16人の女性と不倫関係になっていた可能性が浮上。不倫相手女性たちはAの手帳に「点数」で評価されていた。
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「コメダ PH (コメダ珈琲の駐車場でエッチした)」
三重県津市の市民団体は今年9月、社会通念や道徳観から大きく逸脱するAの不貞行為について、地方公務員法第33条で定める信用失墜行為に当たるとして、即時更迭を求める「要望書」を津市役所ならび津市教育委員会に提出した。この市民団体によると、署名数は現在500を超えているというが、その発端となったのが、Aの元妻B子が2022年4月に起こしたAに対する慰謝料を求める裁判だった。
要望書(市民団体提供)
裁判資料によると、Aは2003年から2019年までの16年間にわたり、8人の女性と不倫関係にあったとされる。今年9月に下された判決では、裁判期間中にB子と示談した女性たちが不倫行為を認めて慰謝料を支払っていることなどから、「期間を重複しながら多数の不貞行為におよんだのは事実である」と原告(B子)の主張を認めた。その結果として、AはB子さんに多額の慰謝料を支払うことになったわけだが、今回、津市役所ならび津市教育委員会に「要望書」を提出したAとB子さんの共通の知人であり、市民団体の理事をつとめる人物は、「Aがしてきたことはこれだけではない」と怒りをにじませる。「裁判では、残念ながら津市の教職員を含めた8人しか認められませんでしたが、実際には、20年間で16人の女性と不倫関係にありました。しかもAはただ不倫しただけでなく、不倫相手と会った日数からエッチの回数、そして女性の容姿や性格から、プレイ内容にいたるまで、自らの『教職員手帳』にすべて記していたんです」(共通の知人)
提出されたAの教職員手帳の一部(知人提供)
不倫の証拠となった「三重県教職員手帳」には、不倫相手と思われる女性の名前の一部とともに、「へやのみ 6-H 7-めし 9-H 10-会話(不倫相手の部屋で飲み会をし、6時にエッチ、7時に食事、9時にエッチ、10時に会話した)」や「コメダ PH(コメダ珈琲の駐車場でエッチした)」など、その日の出来事を細かく記してあった。さらにAは、「性行為の回数」にも並々ならぬこだわりを持っていたのか、月間予定表の欄に、その月の合計回数もまとめていたという。「こうして1冊ずつ手帳の中身を確認していくと、不倫相手と会った日にちが18年間で『1170日』になるのですが、Aの手帳には、たびたび元奥さんと不倫相手を比較し、『性格』『顔』『スタイル』『H(エッチの上手さ)』といった項目ごとに点数をつけて“評価”をしていました。不倫相手が『できるプレイ』についても記していて、まるで女性を『性欲処理』としか見ていないように思える記述もありました」(同)
「人権問題」「人権教育」について熱い思いを語っていたのに…
記者も、裁判の証拠として提出された“手帳の中身”を裁判資料にて確認したが、目を疑うようなメモが記載されていた。以下がその一部分だ。(※一部改変済み)① B子(妻) C子(不倫相手) D子(不倫相手)人間 3 2 1音楽・演 3 2 2えっち 3 2 2料理 3 2 2かお 2 1 3スタイル 2 1 3②B子…妻、ラブラブ、えっちする、音楽仲間C子…1号、ラブラブ、えっちする、演劇仲間D子…2号、10年めE子…3号、オフィスラブ③× C子 H5人(経験人数) 6人め× D子 つきあい5人(経験人数) 6人め→このくやしさは2マタでB子 おれだけ(経験人数)→きつい、だらしない→このかりはうわきで「不倫相手のみならず、妻のB子さんまでも『点数付け』するいっぽうで、Aは自身の手帳に、『帰ったらきれいな妻、かわいい娘2人、おいしい料理』『県内でこれだけすごい家族で、彼女もいて、体内年齢27歳のやついない』などと、不倫している自分を自画自賛する記述を複数していました」(同)
ギターを持つA氏(知人提供)
市民を巻き込む前代未聞の“騒動”を起こした“不倫男”のAは、三重県津市出身。関西の教育系大学を卒業したのち、津市内の公立小学校に勤めるようになったというが、今回の不倫騒動が発覚するまでは、周囲からは「いい先生」という印象しか持たれなかったという。「Aは細身のスラっとした体型をしていますが、気弱そうな雰囲気で、別に女性にモテるような見た目でもないし、チャラい感じでもありません。若いころから『人権教育』に特に力を入れていて、周りからはかなり尊敬されていました」(同)
津市市役所(撮影/集英社オンライン)
Aは、たびたび妻のB子に「人権問題」「人権教育」について熱い思いを語っていたというが、そのいっぽうで、芸術活動にも力を入れていたという。「教員という仕事のかたわら、バンドや劇団にも所属していました。私が初めてAと会った場所もライブハウスで、そのときはB子さんと一緒に80年代のロックバンドの曲を演奏してましたね。市内の劇団にも所属していて、何度か主役をつとめたこともあると聞いていました」(同)
裁判官は「裁判中におけるAの態度は誠実なものとはとうてい言い難い」
教育熱心だったことから周囲の評判も高かったAは、日々の活動も評価され、2017年ごろ、津市内の小学校の教頭に出世した。バンドや演劇活動にも力を入れ、まさに順風満帆だった生活が一変したのが、2019年の5月。自宅の寝室のタンスから、三重県教職員手帳にくわえ、不倫相手とのプリクラや、その行為の様子を撮影したSDカードをB子さんが見つけてしまったのだ。
バンド活動をするA(本人SNSより)
「浮気が発覚して1カ月くらい経ったころに、B子さんから頼まれて私と知人がAから話を聞きました。そのときに『奥さんに非はなかったの?』と聞くと、本人は『はい、B子はなにも悪くありません』と答えました。でも、手帳に書いてある『C子』とか『D子』は誰なのか聞いても、『それは警察に止められてるんで…』の一点張り。その後AはB子さんに謝罪の手紙を送ったり実家に出向いたりしたようですが、許されることなく二人は離婚することになりました」(同)怒りが収まらなかったB子さんはAに対し慰謝料を求める裁判を決意。不倫の全容を教育委員会に伝えると、Aは勤めていた小学校を休職し、その後は開き直るかのように反撃に出てきたという。「私がB子さんと一緒に、不倫相手の女性たちの元へ訪ねると、Aは彼女たちへ『無視してください』『断ってもまた来るようだったら警察に連絡してください』と口止めのメールを送っていたようで、会おうとしてくれず、何度か警察まで呼ばれました。ですが最終的には女性たちは非を認めB子さんとも和解、これまでの不倫の証拠もB子さんに提出したようです」(同)
記者の直撃に対応するA(撮影/集英社オンライン)
3カ月休職の後、職場に復帰したAは、2020年度から2年間にわたり教育委員会に配属されたが、2022年度から再び津市内の小学校の教頭に復帰した。B子さんが起こした裁判が始まったのは、ちょうどこのころだったという。「Aの陳述書を見て、呆れました。『手帳』から『プリクラ』、『SDカード』まで見つかっているというのに、『道徳等人間としての教育を通して、子どもたちを育成し成長をうながしてきた私が、不倫などするはずがない』と主張するんです。『手帳は自分の妄想で書いた箇所がずいぶんある。すべては妻の妄想であり不倫は絶対にない』とも主張している。不倫相手も認めているというのに…」(同)2022年4月からはじまった裁判で、Aは「適応障害」の診断を理由に一度も出廷することはなかったという。結果、Aの主張は認められず、「本件は極めて悪質である」との判決とともに、B子さんへの人権を侵害した行為(元奥さんと不倫相手の容姿や内面、性行為などを比較し点数を付けていたこと)に対しても罰則を科し、裁判官は「裁判中におけるAの態度は誠実なものとはとうてい言い難い」と言及した。裁判を終え、元妻は何を思うのか。#2(後半)では、B子さんの告白と共に教頭A本人にも直撃、津市教育委員会にも見解を聞いた。※「集英社オンライン」では、教育現場における事件やトラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。メールアドレス:[email protected]X(Twitter)@shuon_news取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
#2〈津市・16人不倫教頭を直撃〉元妻の告白「私と不倫相手を比べて手帳に点数をつけていたことに声をあげて泣きました」市民から“更迭”要望書をだされた教頭は記者の直撃に……

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