冬にパンツ1枚、水かけられ「父から逃げたいね」 兄弟一緒に「ミスチル」歌った記憶も 青葉真司被告が過ごした家庭事情

36人が死亡、32人が重軽傷を負った京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第2回公判が6日、京都地裁(増田啓祐裁判長)で行われた。検察側は、青葉被告の2歳上の兄の供述調書を読み上げた。
「真司はスーパーファミコンなどゲームにはまっていた。ドラクエや三国志。ドラゴンボールをテレビで観ていた」
兄の供述からは、少年時代の2人がどこにでもいるような兄弟だったことがうかがえた。
父親はトラック運転手だった。兄が小学5年、青葉被告が小学3年の時に両親は離婚し、母は家を出た。父、兄、青葉被告、妹の4人の生活が始まった。
兄や妹の供述調書によると、父は離婚後、子どもたちに厳しいしつけをするようになった。強い言葉で怒るだけではなく、冬にパンツ1枚で兄弟2人を外に立たせて水をかけたり、眠らせなかったりしたという。
「父から逃げたいね」と2人で母のところに行ったが会えなかった。
父はトラック運転手から無職になり、生活保護を受けるようになった。
埼玉県内の中学で兄弟2人は柔道部に入っていた。兄が3年の時、引っ越しが決まり、青葉被告だけが転校することになった。青葉被告は「友達がおらずなじめない」と言い、不登校になった。
中学の頃は、ゲームにはまり「ファイナルファンタジー」シリーズを楽しんだ。週刊少年マガジンを一緒に立ち読みしたり、漫画の「はじめの一歩」や「金田一少年の事件簿」「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだりしていた。
ドラマ「101回目のプロポーズ」も自分、青葉被告、妹の3人で見た。チャゲ&飛鳥の音楽も好きだった。
高校のとき、兄弟2人でカラオケに行き、一緒にミスターチルドレンの曲を歌った記憶もあるという。
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