京都府によりますと、8月23日に採取した綾部市の天野川の水から、PFASと呼ばれる有機フッ素化合物のうち、人体への影響が指摘されている2種類の物質が、国の基準値の50倍を超える2800ng(ナノグラム)/L検出されたということです。 (前田春香アナウンサーリポート 9月19日)「基準値の約50倍を超える有機フッ素化合物が検出されたこちらの川ですが、見た目や臭いに変化はありません」 今回検出された2種類の物質は、自然界で分解されにくい性質で、発がん性など人体に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。 調査した府の通告を受けた綾部市は、次のようにコメントしています。 (綾部市市民環境部長 上原季司さん)「井戸の水を飲用に使用されないように促していきたい。農作物に関しましては、今のところ国もどのような量が蓄積すればどのような影響があるかという指針がありませんので、こちらとしては何ともお答えのしようがございません」 府によりますと、天野川上流にある建築廃材の処分場から雨の影響で流れ出た水が原因と推測されるとして、すでに放流の改善方法を指導して事業所側も対策をしているということです。 突然の知らせに、井戸水を使っている農家からは戸惑いの声が聞かれました。 (旬果鮮菜 夜明けのポポー 高橋孝明さん)「ここが井戸、ここから水をくみ上げている。対策としては今収穫しているものについてまずは出荷をしない。出荷できない分を捨てる場所も物質がどういう影響を及ぼしてるかわからないので、捨てる場所がないというか、今コンテナの中にどんどんたまっていってるという状況。まずはその物質自体が作物に影響を及ぼすのか及ぼさないのかっていうのを明確に答えを出してほしいなと思います」 府は、9月21日にも水質の再検査をする予定で、今後、周辺の地下水も調べることにしています。