【“ドリル優子”トレンド入り】小渕優子・選対委員長 政治資金で「高級下着、ベビー用品、化粧品購入」の過去も、国民からは厳しい声

岸田文雄首相が政権浮揚へ向けて断行した、内閣改造と自民党役員人事。これまで2人だった女性閣僚が過去最多に並ぶ5人となり、復興相に土屋品子氏、少子化相に加藤鮎子氏、地方創生相に自見英子氏が就任する。それとともに“女性の積極登用”をアピールする狙いがあると見られているのが、自民党の党4役である選挙対策委員長に就任した小渕優子氏だ。
小渕氏といえば、故・小渕恵三元首相を父に持ち、その強固な地盤を継いで2000年に初当選。2008年に麻生内閣で少子化対策と男女共同参画を担当する内閣府特命担当大臣として初入閣した。2014年9月には第2次安倍改造内閣で、女性初の経済産業大臣に就任した。
ところが、わずか1か月後に、週刊新潮が小渕氏の政治資金疑惑を報道。政治団体「小渕優子後援会」や政党支部「自民党群馬県ふるさと振興支部」で、後援会の女性部会員を「明治座」に招いて観劇会をおこなったこと、そこで多額の赤字が出ていたことなどを報じた。赤字となれば、差額を政治資金で補填したこととなり、有権者の買収にあたるという疑惑だった。
「一連の政治資金疑惑を受けて、小渕氏は経産相を辞任。さらに、東京地検特捜部による家宅捜索につながった。その際、ガサ入れの前に関係先のハードディスクが電動ドリルで物理的に破壊されていたことが問題となり、ネットでは“ドリル優子”という異名がついた」(政治部記者)
今回の選対委員長就任を受けて、「ドリル優子」がX(旧Twitter)でトレンド入り。国民からは「あの事件のことは忘れていないですよ」といった厳しい声が多数上がっている。
当時、小渕氏の政治資金スキャンダルは大きく広がった。観劇会をめぐる疑惑だけでなく、地元・群馬の「下仁田ネギ」を政治資金の「交際費」として毎年約60万円分も購入していたほか、高級下着や化粧品、ベビー用品、ワインまで政治資金で買っていたことが明らかとなった。
「ファッションデザイナーである小渕氏の実姉が手掛けていたブティックに3年間で330万円あまりの支払いがされていた件では、なぜ身内の会社からモノを買わなければいけないのかと批判されました」(同前)
選対委員長に就任した9月13日午前、小渕氏は自民党本部で会見に臨み、当時のスキャンダルについて「大変なご迷惑をおかけした。心からおわび申し上げたいと思います」「あの時に起きたことは、政治家として歩みを続ける中で心の中に反省を持ち、けして忘れることのない傷」と涙ながらに説明した。
ただ、当時の辞任会見では「私自身がわからないことが多すぎます。なんでこうなっているのか」などと繰り返し、追及から逃れようとしていたことも、国民はしっかり覚えている。党の要職として、責任を果たすことができるのだろうか。

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