大宮の無差別殺人計画、やめた理由は「人の密集度低く大事件にならない」…青葉被告

36人が犠牲になった2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などで起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第5回公判が13日、京都地裁であり、弁護側による被告人質問が行われた。青葉被告は事件1か月前に大宮駅(さいたま市)で無差別殺人事件を計画しており、その理由について、「大きな事件を起こさなければ、京アニが(作品を)パクることをやめないと思った」などと述べた。
青葉被告は京アニに小説2作品を応募したが、17年にいずれも落選している。これまでの公判で、検察側は「被告は京アニに送った 渾身 の力作が落選し、作品のアイデアを盗用されたとの妄想を募らせ、 復讐 を決めた」と主張している。
青葉被告はこの日の被告人質問で、落選した当時の心境について、「頑張って書いた小説なのに裏切られた気持ちになった。京アニに送ったのは間違いだった」と主張。その後、アイデアが盗用されたと感じ、「最悪なことを考えないといけないと思った」と述べた。
青葉被告が大宮駅近くで無差別殺人を実行しようとしたのは19年6月。青葉被告は、自分が大きな事件を起こしたと伝われば京アニが盗用をやめると考えて、包丁6本を購入し、当時住んでいたさいたま市の自宅から自転車で駅前に向かったと言及。実行しなかったのは「人の密集度が低く、大きな事件にはならないと確認したから」と述べた。
第6回公判は14日に開かれ、弁護側の被告人質問が終わった後、検察側による被告人質問が行われる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする