平成30年に男性を車ではねて死亡させ、自動車運転処罰法違反(過失致死)などの罪で有罪判決が確定した元東京地検特捜部長の石川達紘元弁護士(84)が、暴走は車の欠陥が原因だったとして、トヨタ自動車と販売会社に慰謝料など5千万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。21日、第1回口頭弁論が同地裁(飛沢知行裁判長)であり、トヨタ側は請求棄却を求めた。
訴状で元弁護士側は、アクセルを踏んでいないにも関わらず車が突然発進し、加速したと主張。負傷し、精神的にも打撃を受けたほか、有罪判決が確定し弁護士資格を失うなどしたとしている。
元弁護士は刑事裁判でも、車の不具合が原因だったとして無罪を主張。令和3年の1審東京地裁判決は「誤ってアクセルペダルを踏み込んだ」と認定して禁錮3年、執行猶予5年の有罪とし、2審東京高裁と最高裁も支持した。
確定判決によると平成30年2月18日、車を時速100キロ超で暴走させ、歩道にいた男性=当時(37)=をはねて死亡させた。