中越地震の発生から19年 当時の記憶を次の世代へ 各地で追悼行事 《新潟》

68人が犠牲になった中越地震の発生から10月23日で丸19年を迎えます。当時の記憶を語り継ぐために…被災地では各地で追悼行事が行われ、鎮魂の祈りに包まれています。
あの日から19年。長岡市の山古志地域です。
「黙とう」
激しい揺れが襲った午後5時56分、犠牲者へ黙とうが捧げられました。
2004年10月23日に発生した中越地震。最大震度7を観測し、68人が死亡。12万棟を超える住宅が被害を受けました。
親子3人が土砂崩れに巻き込まれた長岡市妙見町。
当時2歳の男の子は救出されましたが、母親と姉が犠牲になりました。
現場では朝早くから手を合わせる人たちの姿がありました。
〈献花した人〉
「20歳以下の方は地震のことが分からない人が多いですので、経験として語り継いでいかなければいけない」
一方、長岡市の山古志地域では…
(リポート)
「中越地震で甚大な被害を受けた山古志木籠集落です。きょう、この日は県内外から多くの人が集まり、一緒に時間を過ごします」
“餅つき”の掛け声が…
全国から寄せられた支援に感謝の気持ちを表そうと交流イベントが開かれました。
Q)どう?
子ども)「おいしい」
木籠集落は当時、土砂崩れで川がせき止められ、多くの家屋が水没。
住民全員が村を離れる「全村避難」を乗り越え、再建を進めてきました。
〈自宅が水没 松井キミさん〉
「部落(集落)の人はたくさん亡くなりました。世代交代になります。その人たちを安心させるためにも、うちらも頑張っているということを私はきょうの日に伝えたいです」
中越地震以降人口が急激に減少…
地震の前暮らしていた690世帯がいまでは半分の372世帯に…
人口は約3分の1にまで減っています。
当時の記憶や教訓をどう伝えていくのか…
来年で震災から20年の節目を迎える中、長岡市の中学生たちは今後“ふるさと”の被害や復興の過程などを学ぶため交流を進めていくといいます。
〈長岡市の中学生〉
「中越地区において忘れられない日になっていると思うのであとの世代の人につなげていきたいと思っています」
「(地震で)日常が一瞬で奪われてしまうので、犠牲者が出ないように日頃からみんなで対策していきたい」
“ふるさと”の記憶を風化させてはいけない。いまも鎮魂の祈りが続いています。

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