9月1日(金)6時現在、台風9号(サオラー)・台風11号(ハイクイ)・台風12号(キロギー)の3つの台風が北緯20度近辺に存在します。台風11号は明日9月2日(土)~3日(日)に沖縄の先島諸島に最接近し、暴風雨をもたらすおそれがあります。台風12号は日本の南で勢力を落として熱帯低気圧に変わる予想ですが、湿った空気を送り込むため本州で雨が強まるおそれがあります。
台風11号 先島諸島で暴風雨のおそれ
9月1日(金)6時現在、台風11号(ハイクイ)は沖縄の南を西北西に進んでいます。中心気圧は985hPa、中心付近の最大風速は30m/sと解析されています。この先やや発達して「強い」勢力になる予想です。明日2日(土)~3日(日)にかけて沖縄の先島諸島に最接近します。先島諸島では40m/s前後の暴風が吹き、荒れた天気となるおそれがあるため今日のうちに備えを行ってください。また、台風11号と本州付近に勢力を広げる太平洋高気圧との間で気圧差が大きくなっているため、台風の北側に風の強い領域が広がっています。沖縄本島や鹿児島県の奄美地方では今日1日(金)から風が強まりますので、強風や高波に注意してください。湿った空気による強雨も予想されます。台風の中心から離れていても、油断は禁物です。
台風12号 熱帯低気圧に変っても要注意
9月1日(金)6時現在、台風12号(キロギー)は南鳥島近海を北西に進んでいます。中心気圧は992hPa、中心付近の最大風速は25m/sと解析されています。この先は太平洋高気圧の周囲をまわるようにして北西に進み、9月2日(土)頃に小笠原諸島に最接近したあと、本州の南に向かいます。台風12号は暴風域を伴わないまま次第に勢力を落とし、4日(月)までには日本の南で熱帯低気圧に変わる見通しです。台風本体による荒天の可能性は低いものの、南洋の湿った空気を運び込むため、3日(日)~4日(月)にかけて西日本や東日本の太平洋側に活発な雨雲を送り込む予想です。局地的に雨が強まるおそれがあるため注意してください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。台風9号の名前「サオラー(Saola)」はベトナムが提案した名称で、ベトナムレイヨウという動物のことです。台風11号の名前「ハイクイ(Haikui/海葵)」は中国が提案した名称で、「イソギンチャク」のことを意味する中国語からとられています。台風12号の名前「キロギー(Kirogi/)」は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提案した名称で、「がん(雁)」のことを意味する朝鮮語からとられています。