川崎市立稲田小(多摩区)で教諭がプールに注水する際に誤って大量の水を流出させた問題で、この教諭と校長が市側の請求に応じて水道代の半額約95万円を支払ったことについて、川崎市教職員連絡会は21日、支払い請求の撤回などを求める要請書と、隣接する横浜市の現職教員が集めた請求取り下げを求める署名の追加分約1万3100筆を川崎市に提出した。
同会は13日に1回目の署名約3800筆を市側に提出しており、20日時点での累計の署名は1万6964筆に上っている。
同会の大前博事務局次長(73)は21日の記者会見で、「市議会での教育長の答弁で、マニュアルの整備など予防策が不十分だったことが判明した。市側は水道代を教諭らに戻し、現場の声を聞きながら対策を検討すべきだ」などと訴えた。
また大前氏は、プールへの注水などプール授業の準備作業を念頭に、「教員の大きな負担となっている」としたえうで、市側に対応を求めた。
プールの水の大量流出は5月に発生。市側は他の自治体の例を参考にしたとして約190万円の半額を請求し、教諭らは15日に支払った。【和田浩明】